このような疑問にお答えします。
確かに、Google翻訳をはじめとしたAI翻訳機の精度がどんどん増していけば、英語を使える必要性はなくなるように思われます。
しかし、決してそんなことはありません。本記事の結論と理由を先に言います。
- AI翻訳には限界がある
- グローバル化は今後いっそう進む
- 英語の情報は圧倒的に多い
本記事ではこれらの理由を具体的に解説していきます。
英語の必要性がなくならない理由①:AI翻訳機には限界がある
冒頭でもいったようにGoogle翻訳といった、精密なAI翻訳機が昨今数多く登場してきていますね。
しかし、このAI翻訳機によって「外国人と自然なコミュニケーションが取れるようになって、翻訳者すらいらなくなるか?」というと、それは決してないでしょう。
AIは行間を読めない
AIは原理的に行間を理解できません。つまり、「気が使えない」、「空気が読めない」とも言えます。
AI翻訳機の技術は今のところかなり進歩している最中ですが、あるところで頭打ちになる可能性が高いです。
それは、相手の気持ちや意図などを理解して翻訳できるレベルにはならないということです。
例えば、「やばい」という言葉は現在までいろんな意味で使われるようになりました。
この言葉は「すごい」から「ひどい」まで全く反対の意味で使われることもありますよね。
AI翻訳機ではほとんどの場合、この「やばい」という言葉の意味をうまく訳すことができません。
試しにGoogle翻訳で「このタピオカはやばい」と入力してみたところ次のような結果になりました。
結果は「This tapioca is dagerous」、直訳すると「このタピオカはとても危険です」という訳になりました。
実際の会話では発話した状況や声のトーン、表情なども考慮する必要があるため、この訳だと適切でない場合が多いです。
もちろん、「dangerous」は「危険なほど美味しい」と解釈できなくもないですが、一般的に「まずい」とか「毒がある」のように受け手には解釈されてしまうでしょう。
このようにAI翻訳機は、発話者の意図をうまく組んで訳してくれない例が数多くあります。
AIは大量の統計情報をもとに適切な答えを計算で導き出しており、人間の思考回路とは仕組みが異なっています。
つまり、現在のAI技術の延長線上で進歩したとしても人間のように意図や理由を含めて会話することは原理的にほぼ不可能です。
AI翻訳機はあくまで、コミュニケーションを取るためのサポートの役割にとどまり、それ以上の発話者の意図まで考慮した完全なコミュニケーションをするためには使えないと考えられるのです。
したがって、英語が使えるという必要性は確実に無くならないと言えます。
参考記事:リクナビNEXTジャーナル 自動翻訳で英語学習は不要になるの?─AIによる機械翻訳の限界を知っておこう
英語の必要性がなくならない理由②:グローバル化は今後いっそう進む
英語が将来的に必要性がある二つ目の大きな理由はグローバル化は今後さらに加速していくことが挙げられます。
グローバル化は、社会的、経済的な垣根がなくなっていき世界中の人が国境を超えた繋がりを持つようになることです。
では、グローバル化が進んでいる背景にはどのようなものがあるのでしょう?それは以下のものがあります。
- テクノロジーの発展
- 日本人の海外移住が増加している
- 少子高齢化で外国人労働者が増加している
- 国として英語学習を推進してる
グローバル化の背景① テクノロジーの発展
コロナウィルスの影響で海外に行けないし、グローバル化は今後これ以上進まないのでは?と思っている人もいるかもしれません。
海外に移住する日本人は年々増え続けています。
以下の表は外務省がまとめた日本人海外移住者の推移です。
出典:外務省「海外在留邦人数調査統計」
令和元年時点で海外移住者数は140万人以上になっています。単純計算で日本人の100人に1人以上が海外に移住していることになりますね。
これらの人々の中には、仕事のためだけでなく、自由で豊かな暮らしを求めて移住するという人も多くいるようです。
もしかしたら、将来あなたも海外移住を考えることになるかもしれません。
グローバル化の背景③ 少子高齢化で外国人労働者が増加している
日本では現在、少子高齢化により働き手が不足してきています。そのため、海外から出稼ぎにくる外国人が増加しています。
厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめによると、日本の外国人労働者数は2019年10月に166万人に達しました。
法などの改正によって外国人が働きやすい環境が今後整っていくと考えられます。
したがって、日本国内にいたとしても外国人と英語でコミュニケーションをとる可能性が増えていくのです。
グローバル化の背景国④ 国として英語学習を推進している
日本では現在、英語は小学生から必須の科目になっており、若いうちから学ばせよういう動きが活発化しています。
2020年には英語の義務教育が小学3年生からになりました。
これだけ早いうちから英語を学ばせるのは、やはり英語の必要性は今後なくなることはなく、より一層増していくからでしょう。
ちなみに、国としての英語教育の方策は以下の文部科学省HPに示されてします。詳しく知りたい人は参考にどうぞ。
文部科学省:今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~
「現代は情報化社会」と言われはじめてから久しいですが、世の中はさまざまな情報で溢れかえっています。
そんな中でいかに必要な情報をゲットできるかが今後いっそう求められるスキルです。この情報収集のために英語がとても役立ちます。
英語と日本語では手に入る情報量が圧倒的に違う
海外の情報はなんでも日本語に翻訳されていて知ることができると思っているかもしれませんが、全ての英語情報が日本語に翻訳されていると言うわけではありません。
むしろ、翻訳されていない文章の方が圧倒的に多いのです。
以下の表は、検索エンジンに登録されている記事数を書かれてる言語別にランキングしたものです。
上記のように、英語は約60%、日本語は約2%と30倍もの差があります。
また、英語を使う国というとアメリカ、イギリス、オーストラリアなどが代表的に挙げられます。これらは英語を母国語としている国です。
しかし、英語を使う国は何も英語を母国語とする国だけではないのです。英語を第二言語として使っている国はたくさんあります。
それらも含めると世界人口の25%、つまり4人に1人が英語を使っていると言われています。
このような人たちと英語で会話できるようになれば、より広く情報収集ができるようになります。
したがって、手に入る情報量には英語と日本語で圧倒的な差があると言えるのです。
日本の情報だけだと考え方が偏ってしまう
日本の常識は世界の常識でない場合は結構多いです。
ここでは、日本の常識が間違っていると言いたいわけではありませんが、世界の常識も知っておかないと視野を狭めてしまう可能性があるということです。
英語を学んでいると海外の常識や文化を学ぶ機会が多くなり、視野を広げることができます。
先述したようにグローバル化が進めば、外国人と触れ合う機会が増えるでしょう。
相手の考え方に共感できる部分もありますが、ズレがある生じることがあります。そんな時に相手の考えを理解して受け止められるかが重要になってくると思います。
今すぐ英語学習を始めよう
英語の必要性はなくならず、今後もそのメリットは高まっていくということは本記事を通して理解いただけたかと思います。
今からでも英語学習を始めてみましょう。
英語が苦手という人も、今から始めても決して遅くはありません。誰でも英語は使えるようになります。
そのためには目的をもって学習に取り組むのが有効になります。
例えば、実際に外国人と話したいという人はオンライン英会話がおすすめです。
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また、英語を使って海外の情報収集がしたい人は、TOEICを受験してリーディングやリスニング力を鍛えるのがおすすめです。
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